基本情報
会社名:Visa Inc.
ティッカー:V
Visaはクレジットカードで有名ですね。
株価は右肩上がりに上昇中。
2022年は一旦落ち着いていましたが、2023年4月現在は最高値圏にあります。
ちなみに証券口座にはビザ Aとなっているように、他にもクラスB,Cが存在します。
しかしながらA以外は公開取引市場はないようですし、大部分はクラスAのようなので気にしないでいいでしょう。
Vの決算報告書はこちらから(2022年度)
事業概要
Visaは世界的なデジタル決済のリーダーで、200以上の国と地域で技術を提供。
日本国内においてもVisaのクレジットカードが一番使用できる場所が多いですね。
Visa自身はカードの発行はしておらず、業種としては金融機関ではなくインターネットサービスに分類されます。
2022年度はVisaブランドで2580億回(=7.07億回/日)の支払いと現金取引が行われ、支払と現金の総額は14兆ドルです。
手数料収入で稼ぐ事業なので安定した収益を上げることができます。
以下の表は決済ブランドの比較となっており、Visaが世界で使用されている裏付けとなっています。
事業に関連するリスク(一部抜粋)
規制リスク
We are subject to complex and evolving global regulations that could harm our business and financial results.
Government-imposed obligations and/or restrictions on international payment systems may prevent us from competing against providers in certain countries, including significant markets such as China and India.
私たちは、ビジネスや財務結果に悪影響を及ぼす可能性のある、複雑で進化し続ける世界的な規制の対象となっています。
国際的な決済システムに関する政府の義務や制限により、中国やインドなどの重要な市場を含む特定の国のプロバイダーと競合する可能性があります。
V 2022年度決算報告書 ITEM 1A. Risk Factors より
Laws and regulations regarding the handling of personal data and information may impede our services or result in increased costs, legal claims, or fines against us.
個人データや情報の取り扱いに関する法律や規制により、当社のサービスに支障が生じたり、当社に対するコスト増、法的請求、罰金などが発生したりする可能性があります。
V 2022年度決算報告書 ITEM 1A. Risk Factors より
We may be adversely affected by the outcome of litigation or investigations.
私たちは、訴訟や調査の結果によって不利な影響を受ける可能性があります。
V 2022年度決算報告書 ITEM 1A. Risk Factors より
Merchants’ and processors’ continued push to lower acceptance costs and challenge industry practices could harm our business.
加盟店やプロセッサーが受入コストの低減や業界慣行への挑戦を続けることにより、当社のビジネスに悪影響が及ぶ可能性があります。
V 2022年度決算報告書 ITEM 1A. Risk Factors より
A disruption, failure or breach of our networks or systems, including as a result of cyber-attacks, could harm our business.
サイバー攻撃の結果を含め、当社のネットワークまたはシステムの中断、障害、または侵害は、当社のビジネスに損害を与える可能性があります。
V 2022年度決算報告書 ITEM 1A. Risk Factors より
2022年決算
- 純収益は前年比で22%増加。
- 営業費用は訴訟費用と人件費などの増加で前年比で26#の増加。
- 2021年12月20日にThe Currency Cloud Group Limitedを買収。
(外国為替ソリューションを提供できるようにするグローバルプラットフォーム) - 2022年3月10日にTink ABの株式資本の100%を取得。
Tinkはオープンバンキングプラットフォームを提供。 - 2022年度中にクラスA普通株式5,600万株を116億ドルで買い戻し。
2022年10月に新たに120億ドルの自社株買いプログラムを承認。
連結損益計算書 P/L および 連結貸借対照表 B/S
Visaは決済の情報通信サービスなので売上原価ではなく営業経費(販管費)となっています。
P/Lを見ても営業利益率が高い業態ということが分かりますね。
B/Sも健全な資産状況です。
純資産が厚いので安定した経営基盤ということが想像できます。
連結キャッシュフロー計算書 C/Sと売上高推移
2016年はVisa Europeの買収、2022年はTink ABの買収で投資活動が大きくなっています。
基本的には利益を返済や投資に回している感じです。
健全なキャッシュフローの状態といえます。
売り上げは堅実に伸びている印象。
営業利益率も高い水準で推移しています。
いろいろ規制リスクもあるようですが、決済サービスという現代には不可欠なインフラ事業です。
そう簡単に収入は減らないのではないかと思っています。
配当利回りは低いものの連続増配中。
配当性向は26%ほどで堅実な財務状況かと思います。
まだまだ余力がありますし、これから連続増配していき未来の高配当銘柄になってくれたら嬉しですね。
自社株買いも行っているようですので株主還元も安定して受けられそうな印象があります。
最後に、本記事は私が決算書を読む練習を兼ねて作成したものであり、あくまでも参考としてご覧いただきたいと思います。
私自身も一般人であり、投資に関する判断はご自身の責任で行っていただきますようお願いいたします。
また、この記事においてもう少し掘り下げて欲しい部分や、間違いがあった場合にはご指摘いただけると大変助かります。
You only live once. 全力を尽くしましょう!
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