みなさんは生活するなかで色々な略語を何気なく使っていると思います。
スマートフォンを”スマホ”であったり、スクリーンショットを”スクショ”といった具合です。
ですがマクドナルドのように”マック”なのか”マクド”なのか、地域や人によって異なる略語になるパターンもありますよね。
ここで、どのように略すのが一般的なのかという議論はよく見聞きしますが、なぜ略し方が分かれてしまうのかという視点ではあまり話されないなと感じておりました。
そこでなぜ略し方の違いが起こるのか、私が考察したことを書いておきたいと思います。
音によって略語にするパターン
まずはその言葉の”音”をそのまま省略するパターンです。
この場合、基本的に3もしくは4音になるように省略されていることがほとんどのように思います。
前述のマクドナルドを例にすると、”マクド”と省略するパターンです。
マクドナルドという言葉を日本語の音で分けるとマ、ク、ド、ナ、ル、ドという6音に分けられます。
ここから最初の3音をとって”マクド”という略語にされるわけです。
(たまに”マクナル”という略語も聞きますが、この場合は1音目と2音目、4音目、5音目をとって4音の略語としたパターンになります。)
”スマホ”や”スクショ”もこの音によって略語にされたパターンですね。
ちなみに、マクドと呼ぶのに”ビッグマック”はなぜ”ビッグマクド”にならないのか、という指摘をよく聞きますがこの指摘は論点がずれているように思います。
”マクド”はあくまで”マクドナルド”という固有名詞に対して使用されている省略形であり、”マック”おいう言葉を”マクド”に置換しているわけではありません。
最初から”ビッグマック”という固有名詞(商品名)であるのに、わざわざ”ビッグマクド”と言い換えるようなことはしないのです。
強いていうならば”ビグマ”という略語になる可能性があるぐらいでしょうか。
文字によって略語にするパターン
次に文字によって略語にするパターンです。
マクドナルドを例にすると”マック”と省略するパターンです。
この場合、マクドナルドを日本語から英語に戻した”McDonald’s”のスペルを省略して”Mc”となり、”マック”という略語になったパターンです。
(ちなみに”Mc”は”Mac”の省略形であり〜の子、子孫といった意味です。M’~と省略されることもあります。)
このパターンは英語圏的な略語パターンのように思います。
例えば国際連合教育化学文化機関は一般的に”ユネスコ”と呼ばれていますが、これはUnited Nations Educational, Scientific and Cultural Organizationの頭文字をとった英語圏の略称”UNESCO”が日本語でもそのままカタカナ表記で”ユネスコ”となっています。
音での略語と文字での略語で読みが異なるパターンについて
ここまで考察してきましたが、多くの言葉は音による略語と文字による略語でも読みは同じになるように思います。
(マクドナルドのように音で”マクド”、英語を略してMcで”マック”のようなパターンは稀かと思います)
例えば国際連合は”国連”という略語になりますが、音で省略しても”こくれん”ですし文字でも”国連(こくれん)”となります。(”くにれん”派、”くにつら”派などの方がいたらすみません)
なので略語の派閥争いが起こるものは限られているように思います。
例をあげるならポケモンのわざにある”つるぎのまい”でしょうか。
こちらは音で略語にすると”つるまい”ですが、文字で略語にすると”けんまい”もしくは”けんぶ”となるので派閥が生まれているようです。
一応解説すると”つるぎのまい”を漢字表記にして”剣の舞”となり文字で略語にして”剣舞”。ここから”けんまい”もしくは”けんぶ”となるわけです。
他にもライトノベルにある”青春ブタ野郎シリーズ”は文字で”青ブタ”と略されますが、これをどう読むかで意見が分かれそうですね。(ただし公式で”あおぶた”となっていますので従いましょう)
”青ブタ”を普通に読むと”あおぶた”派が大半であると思われますが、”せいしゅんぶたやろう”という元の音を考えると”せいぶた”となるわけです。
こういった略語の意見が分かれるパターンは省略されたことによって単独の漢字から熟語になる、もしくは熟語が分割されることによって発生するのではと考えられます。
前者は剣の舞から剣舞のように”剣”単独であったものが略語になることによって”剣舞”という熟語になる場合です。
もともと”剣”を訓読みで”つるぎ”と読んでいたものが、”剣舞”という熟語になることによって音読みの”ケン”になり略語にしたときに複数パターンができてしまうものです。
反対に後者は、青春ブタ野郎の”青春”のように”青(セイ)”と音読みしていたものが省略によって”青ブタ”となり、”青(アオ)”と訓読みになったパターンとなります。
ここまで長々と考察をしてきましたが、筆者は言語学者でもそれらを専攻していたわけでもないので、真に受けないようにお願いします。
ただ自分が常々思っていたことを整理してみただけですので、気になった方は自分で実際に研究してみてください。
You only live once. 全力を尽くしましょう!
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