基本情報
会社名:3M Company
ティッカー:MMM
業種:消費財コングロマリット
2022年度決算時点(2022年12月)での投資指標は以下の通りです。
- 一株当たり当期純利益 EPS:10.18ドル
- 株価収益率 PER:11.78倍
- 自己資本利益率 ROE:39.13%
- 総資産利益率 ROA:12.44%
- 一株当たり純資産 BPS:26.02ドル
- 株価純資産倍率 PBR:4.61倍
- 一株配当:5.96ドル
- 配当利回り:4.97%
- 自己資本比率:31.79%
株価は2018年始にピークを付けた後、今ではその半値以下まで落ちています。
2022年末時点で配当利回りは4.97%、PERは11.78倍と割安感が出てきているのではないでしょうか。
2023年4月時点も下降トレンドですが、配当利回りやPERを考えるとそろそろ下げ止まりそうな気はします。
MMMは株価が伸びていくグロース株というよりは安定したインカムゲインのバリュー株だと思うので、2010年代の株価がかなり加熱していたように思います。
株価は横ばいでも、これからも業績を安定させて配当を維持するのかを長期投資家としては重視したいですね。
ただし2023年4月現在はヘルスケア事業をスピンオフする意向のようですので、一般口座に払い出しになるのを避けたい方は注意です。
MMMの決算報告書はこちらから(2022年度)
事業概要
MMMは1929年に設立され、世界中で多彩な事業を展開するテクノロジー会社です。
以下の4つのセグメントを通じて事業を展開しています。
安全・産業:研磨剤、自動車アフターマーケット、クロージャー・マスキングシステム、電気市場、個人安全、ルーフィング粒剤、工業用接着剤・テープなど。
交通・電子:先端材料、自動車・航空宇宙、商業ソリューション、ディスプレイ材料・システム、電子材料ソリューション、交通安全。
ヘルスケア:健康情報システム、メディカルソリューション、オーラルケア、分離・精製科学。
消費者関連:消費者の健康と安全、ホームケア、ホームセンター、消費者用包帯、ブレース、サポーター、消費者用呼吸器、文具・事務用品など。
2022年決算
- ディスポ呼吸器の需要が前年より減少し、営業利益率は0.3%、一株当たり利益は0.29ドルのマイナス。
- その他の影響で営業利益率は1.3%、一株当たり利益は0.85ドルの利益となった。
- ロシアとウクライナの戦争や中国でのCOVIDなどで世界的なサプライチェーンの課題があり、原料コストが増加。
- 2022年7月にエアロ事業の非連結化、9月に食品安全事業の分割を完了。
- 呼吸器マスク/アスベスト、PFAS関連環境問題、Combat Arms Earplugsの問題による訴訟。
- 営業活動によるキャッシュフローは前年比18億6,300万ドル減少。
純利益の減少とCombat Arms Earplugs訴訟の解決に向けた費用が影響。
連結損益計算書 P/L および 連結貸借対照表 B/S
PFAS関連の問題に対処するために売上原価が増加し、Combat Arms Earplugs訴訟の費用で販管費も増加しているようです。
コスト増加に伴い営業利益率もここ10年で最低の19.1%となっています。
連結キャッシュフロー計算書 C/Sと売上高推移
売上、営業利益はほぼ横ばい。
直近は営業キャッシュフローが減少しているのも気になるところです。
業績は停滞期という感じがします。
配当金は65年連続増配ではあります。
ただ最近は増配額が少なく、増配記録を維持しているだけといった状況。
配当性向は58.5%と高めですので、連続増配はキープしつつ増配額は押さえる感じになりそうな気がします。
訴訟もいくつか抱えているようですので、ここで持ちこたえてじわじわ売り上げが上昇していってほしいところです。
そうれば株価も一旦持ち直していると思うので、ポートフォリオに加えてみたいかなという感じですね。
最後に、本記事は私が決算書を読む練習を兼ねて作成したものであり、あくまでも参考としてご覧いただきたいと思います。
私自身も一般人であり、投資に関する判断はご自身の責任で行っていただきますようお願いいたします。
また、この記事においてもう少し掘り下げて欲しい部分や、間違いがあった場合にはご指摘いただけると大変助かります。
You only live once. 全力を尽くしましょう!
関連記事もどうぞ
コメント